■銀行口座が凍結された場合の対処法
被相続人がなくなった場合、銀行の預金口座が凍結され、預金の引き出しや他講座への振り込みができなくなることがあります。
これは、相続財産の範囲を明確化し、相続人による遺産隠し等を防止するための対応です。
この場合の対処法は、銀行に必要書類を提示して凍結解除の手続きを行うことです。
■必要書類
銀行口座の凍結は相続範囲の明確化を図るためのものです。したがって、その解除の手続きには、被相続人の死亡や相続人の地位を証明する書類に加えて、遺産分割の方法が確定したことを証明する書類が必要になります。
〇遺言がない場合
遺言がない場合、凍結解除手続にあたっての必要書類としては、①被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、②住民票の除票または死亡診断書、③通帳またはキャッシュカード、④相続人全員の戸籍謄本、⑤相続人全員の印鑑証明書、⑥遺産分割協議書が必要になります。
〇遺言がある場合
遺言がある場合、上記①~⑤に加えて、⑥遺言書が必要になります。
■法定相続情報証明制度の活用
法定相続情報証明制度とは、戸籍謄本等を法務局に提出することにより、相続情報を証明する書類を受け取ることができる制度です。
①の被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本は、人によってはその枚数が多くなる場合があります。そして、複数の銀行口座の凍結解除手続が必要になる場合や、相続登記手続きがある場合は、ひとつの謄本を何通も入手しなければならず、手数料がかさむことも考えられます。
法定相続情報証明制度を活用すれば、各手続きでの必要書類を一元化し、手数料の節約を図ることができます。
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